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第54回経営管理者講習会は、2012年3月8日(木)〜9日(金)に新宿ワシントンホテルにて開催しました。

第1講座 企業発展と人材育成のポイント
講師:坂東弘康氏
 自分の講義を“前座”と言った坂東弘康氏は、とても話し上手で人材教育の大切さを考えている方でした。
 人間は三大欲求以上に誰かに認知してほしいという集団欲を求める生き物である、ならば育てたい人材にきちんと『ストローク』を与えて集団欲を満たし、不適切な人材になってしまう事を防ごう。この考えはとても共感できるものでした。
 これは他の方も共感できたようで、懇親会の場では様々な方が『ストローク』『ディスカウント』という言葉を使っていました。
 自分は今まで、褒めたり握手をしたりするという肯定的ストロークは、絶対にプラスになると考えていましたが『ストロークがプラスになるかマイナスになるかは、受け取り手次第で左右されてしまう』ということ教えられとてもショックに感じました。
 この話で、経営者は常に部下のことを考えながら行動をしなければいけないという事を再認識させられました。
 また、人間はお金を使い時間を割いてでもプラスのストロークを欲するので、人材教育だけでなく、リピーターを獲得するためにも非常に効果的だと感じました。
 的確なタイミングでプラスのストロークをお客様や従業員に発信できるよう、ここでも考えながら行動していかなければと感じさせられました。
 今まで当たり前にやっていたことでも、考えながら行動するだけで違った成果を上げてくれるのではないだろうか?ということに気づかされた講義になりました。
(前田雅幸)
坂東弘康氏
第2講座 女性の心をつかむブランディング戦略
講師:志村なるみ氏
 カジュアルで親しみやすい空間をつくり、スタジオを全面ガラス張りにして女性の生徒さん達が楽しそうに料理している姿を見せる発想と演出。また教室に通いやすくするため…
 1.全国どこのスタジオにも通える利便性
 2.講師1人に対して生徒5人までの少人数制
 3.毎日、開講を目標

 4.講師が選べる(指名制度)  5.復習しやすいオリジナルイラストレシピ
 などのシステムで生徒さん達の心をつかみ、宣伝なしの口コミだけで生徒さんを増やしていく戦略は勉強になり、今後弊社でも活用できないか、活用するためにどうすればよいかを考えさせられた内容でした。
 人材育成についても上司が評価するのではなく、生徒さん達が講師を選んで評価する指名制度でモチベーションを上げ、現在では1度教えた生徒さんの名前と顔は確実に覚える店長や100人のキャンセル待ちの講師を何人も育成するなど、ABCクッキングスタジオの戦略と人材育成・女性ならではの発想は驚きと感動を覚えます。
 最後の質疑応答では、女性社員・パートを採用、または中途採用する時のポイントや女性・主婦から見たクリーニングの価値観(特にブラウス)を答えて頂き参考になりました。
 現在、クリーニング店に来店されるお客様のほとんどは女性のお客様ですので、志村なるみ先生の女性の心をつかんだ発想・演出・戦略は参考になり、私もお客様の心をつかんだ発想・戦略を考えていきたいと思いました。
 今回初めて経営管理者講習会に参加させて頂き、志村なるみ先生の話を聞けたことは良かったと思いますし、今までの考えを見つめなおす良い時間だったと思います。
(小瀬戸 聡)
志村なるみ氏
第3講座 リーニング新時代はここから始まる!
講師:打越圭介氏
 世界のクリーニング店を回られた打越先生が、クリーニング業界のイメージアップを図るために、どのような店づくりをしていったら良いかを話された。
 先生はクリーニング機械を販売されている立場から、私達とは、違った視点からクリーニング産業を見た内容であったと感じられました。
 店づくりは外観だけでなく、ユニフォームからスタッフの心構えまで、多岐にわたるものであることも興味深いものでした。自分の経営コンセプトを確立しなければ、独自性を打ち出せず、業績に結びつかないことが良くわかりました。
 最後に業績不振だった某配送会社が、全員一丸となって、どのように会社を立て直していったかを、社長のこころの変化とともに従業員も変わっていくという流れを、スライドで見せていただきました。
 会社の業績は社長の心がけ次第で大きく変わる。自分が変わらなければ、他者は変わらない。社長職は孤独であり、責任が重く、片時も仕事のことを忘れることができない役職であるということを実感しました。
 この講義を聴いて、今ある自分の姿を直視し、反省し、進みつづけなければとの思いを強くしました。
(長谷川 清)

打越圭介氏
第4講座 『個性』を最大限に生かし、お客様と関係性を築こう!
講師:奥ノ谷圭祐氏
 強烈な個性。なんと短パンでの登場!! 1年の3分の2を短パンで過ごすという一見風変わりなこのアパレルメーカーの社長は、しっかりとした考えを話してくれました。
 『お客様はたくさん似たような商品がある中で、どれを買ってもいい。あるいは、どれも買わないという選択肢があります。では、どうしてあなたの商品を買わなければならないのか』。
 世の中は形だけで全く伝わらないもの、他社とおなじものばかりであると、先生は感じていました。その時出会ったのが「エクスペリエンスマーケティング」なのです。
 「お客様に『伝えること』『記憶に残ること』『楽しませること』が大事なんです。全ては『関係性』。お客様に忘れられないようにコンタクトを取り続け、“良い意味”でお客様を選び絞り、『個』を出していく。そして『愛』を届けるのです」と語られました。
 従業員もお客様もみんなを巻き込み楽しんで進んでいく。それが会社が愛される道なのだと、この講義を聴いて理解しました。
(清水栄治)
奥ノ谷圭祐氏
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