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 第51回経営管理者講習会は、、 平成21年3月6日(金)〜7日(土)に虎ノ門パストラルにて開催しました。
 素晴らしい講師陣を招き充実した成果を上げることができました。その受講内容と感想についてご報告いたします。
臆病者の経営学
箸匠せいわ 会長  木越 和夫 氏
 木越先生の講義は非常に楽しく、聞く人を飽きさせないものでした。
ご自身が創業された北陸は小浜市の箸屋「箸匠せいわ」の相談役、また、業種を超えて真剣に商売を考える人々をサポートする趣旨で築かれた「商売繁盛応援団」の団長として、商売の本質を楽しく、でも実は真面目に伝えようという気持ちがヒシヒシと感じられました。
 講義の前に昼食をご一緒させていただいたときに、先生の「ビジョン手帳」を少し拝見させていただきました。その手帳には、仕事とプライベートに関する「自らのあるべき姿」がビッシリと書かれており、ビジョンに関する計画とはここまで具体的に書かなくてはならないのだと、勉強になりました。
 「営業とはお客様が困っているものを探す行為である」と「商売とは愛(あの人が喜ぶから貢献したい)から恋(小さな工夫)への変換が必要である」という二つの考え方が先生の根本的な考え方で、「お客様のつぶやきを具現化する」などの小さな工夫を、私達の日頃の職場で先生のノウハウを自らのものに化学反応させながら具体的に実現していく必要性を強く感じました。
今後も、商売に関することで迷ったときは、先生の言う商売の原点に戻って頑張って行きたいと思います。
(安久哲生)
木越和夫氏
逆境を切り拓く経営
元日本ゼネラルモーターズ 社長  佐藤 満 氏
 佐藤先生がおっしゃられていた一言一言は深い意味を持ちとても良い言葉だと感じました。
「努力は嘘をつかない」「チャンスは貯金できない」等、まさにその通りだと思いました。自分はたいした努力もせずにすぐ「失敗した」「無理だった」などと、そういった経験が多くあります。しかし、先生の話を聞くと、自分は「努力した」でなく「努力したつもり」になっていただけだと思います。
 何事も、本気で考え本気で行動し真剣に取り組めば結果は必ず付いてくる、仮にそれで失敗したとしてもその結果の中から原因を探し諦めずに追い続けると道は開けると思います。
 「チャンスは貯金できない」という言葉、チャンスとはたくさんの人が自ら逃している、自分にとって不利な事や難しい事を自らが「挑戦する」ことによって「チャンスをつかむ」ことになると思います。
 「原因自分論」も、他人や環境のせいにしがちですが、全ての事は自分が原因、環境のせいにしたら成長は止まる!と、頭で考えると納得できます。難しい事ですが、自分もこのような事を少しずつ実践していき自分自身勉強して、これから経営者になる為に頑張っていきたいと思います。
(中村公厚)
佐藤満氏
欧州200年目の業態改革
品質情報研究所長  住連木 まさし 氏
  住連木先生はクリーニング業に根本的な変革「世界的なテキスタイルケア業の創業」を提案されました。
 18世紀の貴族の特権だった「ファッション」と、そのために発明されたクリーニング業は、20世紀の大衆化と共に成長を遂げて大量消費の時代に生産性を追い求めてきました。しかし、21世紀には大きな変革が求められているといいます。
 それは多様な価値を求める消費者と工夫を凝らすデザイナー、メーカーが様々な商品を開発し多様な商品が氾濫してきました。そのため、今までの全部まとめて洗うだけのようなクリーニングには適さない衣料が増加することになりました。
 英国のジョンソンやジーブスでは、この状況に対応して難洗衣料についての知識を独自のテキストを使用して店舗スタッフに教育し、お客様にも「難洗衣料」であることを理解していただき、難洗衣料専門の集中工場で対応する。検品も非常に細かく徹底した商品管理がされているそうです。
 これらを現在のクリーニング業に取り入れることは現実的ではありませんが、それ専門の「テキスタイルケア業」と言う新たな業種を設立するのであれば可能かもしれません。
先生の目指す「世界のケア業者とデザイナーの協力」で、人々の装う喜びを永続的に達成できる日を実現する為にも私たちも努力をしていかなければならないのだと感じました。 
(志村優)
住連木まさし氏
欧州200年目の業態改革
(株)プラザコーワ 社長  臼井 由妃 氏
  「マネーの虎」で有名な臼井先生は、成功もチャンスも人が運んでくるといいます。先生はかつて、ご主人の病気によって、突然会社経営を任されました。調べると経理に不正が行われ、社内は敵だらけ。そこから発想の転換で「どうやったら味方になってもらえるか」と考えたそうです。そこで得た結論が「自分の弱いところを人にさらけ出す」。強がっている人を人は助けようとはしないものでしょう?と優しく諭されました。
 そして講義の大きなポイント「先ずは5人の味方を作ろう」。一人目「プライベートで自分事をよく知り、自分に何でも言える人」。二人目「上司、先輩で仕事の経験が自分より上の人」。三人目「同僚、同業者、ライバル」。四人目「社外の人、仕事の無関係の人」。五人目「憧れの人、目標とする人(自分を知らない人で良い)」。これら5人の人を○など図形にして書き出しなさい。そしてそのそれぞれに「@その人の長所、Aその人の苦手なこと、B自分がその人にしてあげられる事」を書き出し、その人達と接しなさいといいます。次に部下(特に女性の部下)への接し方。@公平に扱う。一人だけ大ぼめしない。A仕事を頼むとき、**さんこそ、**さんだからと褒めてながら相手を立てて頼む。B日頃の接し方として「笑顔がいいね」など日常しない事をさりげなくする心遣いが必要。
最後に「成功者は味方作りに手を抜かない」として、会話をする上ので7つのSを教えていただきました。「さすが」「すごい」「最高」「尊敬します」「そうですね」「そこまで考えられなかった」「素晴らしい」。
 また部下に「頑張れ」はあまり言わない方がいい言葉、その代わりに「いい仕事してるね」が声をかける言葉としてふさわしいとお話になりました。
(山辺直樹)
臼井由妃氏
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