比嘉先生は日本のクリーニング産業の近代化と発展の元と云われる「QMランドリー」の出身で、毛利可淳先生の毛利理論の実践者としても知られ、「白衣プレス4点セット」の開発者でもあります。
先生は、現在の家庭洗濯やカジュアルの傾向に対し今のままの工場管理で本当に良いのであろうか?と、まず警鐘を鳴らされ、ドライクリーニングの溶剤管理の重要さと価値を「パウダー」を使ったスピンディスク付き蒸留機の溶剤管理理論で自社の経験を踏まえてお話いただきました。KB値13のシリコーンでも再洗率1.5%と言う驚異的な洗いが可能な事例を紹介いただき、工場管理のポイントは「誰もが安定して出来るシステムが重要である」と締めくくられました。
工場見学は参加者を4班に分け、入荷チェックから出荷まで、更にはボイラーの管理や機械の改良、資材の供給のシステム等々、スタッフの方に詳細に説明いただき、我々からすると高度な管理を、あたりまえに実践されている凄さを目の当たりにさせていただきました。ちょうど工場前店舗がリニューアルされたばかりでもあり、店舗を見学させていただいた後、2階のホールにて野中社長による挨拶と会社の沿革をお伺いしました。野中社長の会社に対する経営の情熱と比嘉相談役のマネジメントが、絶妙のバランスで現在の成果となり、それが次世代に脈々と引き継がれている理想のクリーニング企業であるとの印象を持って見学を終了しました。(岡崎義胤)
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