1.経済情勢と時流
バブル崩壊後失われた10年と言われていたが、GDPは伸び続けておりフローの動きは堅調であった。ストック資産の下落が問題であったのだ。そして報道の仕方にも問題があり、百貨店、スーパー等の売上減ばかり強調されていたが、他方コンビニ、通販、インターネット業界は成長の一途で全体では国内消費は決して冷え込んでいない。消費形態が変化したのである。この時流の変化に乗じた企業が現在勝ち組になっている。
2.銀行とのつきあい方
これまでの銀行は担保主義であり、業績よりも不動産担保あるいは経営者の人柄(実績)などで借り入れが可能であった。しかし現在はキャッシュフロー重視の姿勢に変化し、今までのような付き合い方では借り入れは難しい。今までは会社の過去(不動産担保、経営者の人柄)の実績に貸し出したが、現在は会社の将来(健全なキャッシュフロー、経営計画等)に貸し出す姿勢になっている。
3.先行管理経営の構築
計数管理のポイントは3つ・必要キャッシュフローの確保・安心現金預金の確保・計画的な設備投資、である。今月末をどう乗り切るかではなく、来年の2月の現預金残高を見据えた資金繰り、計画投資が肝要である。
現業はバッチリだけど資金繰りや借り入れは先代(創業者)まかせの二世の皆さん。先代のやり方ではもう銀行とはうまく付き合えません!業績予測による先行管理経営は将来が見え、金融機関対策にもきわめて有効です。亀谷先生にお世話になって3年、私もやっと銀行と対等に話が出来るようになりました。
<小泉希仁>
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