上海・張家界業界視察団報告 (新幸)安久 哲生 |
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象王フランチャイズショップ前で参加者集合 |
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象王のショップフロント |
今回の視察旅行は、中国という国の勢いを肌で感じる非常に大きな収穫のあるものでした。上海でのクリーニング店視察のおいては、初日が「加納」さんと「染徳」さんの日本人資本の入った二店舗の見学となりました。設備こそ日本よりも遅れているものの、丁寧な仕上がりが印象的でした。
二日目は台湾資本の「象王」と「ダイドーリミテッド」の工場見学。もともと機材商出身の黄社長の勢いと商売のセンスの良さを感じました。賃金と不動産価格の上昇という現状においても、人件費が日本の1/10というのは大きな魅力なのかもしれません。また、「効率」とか「生産性」というよりは、まさに「人海戦術」という言葉がふさわしい様子が見て取れました。
職場環境に関しても、「フロン113」の使用や石油系溶剤で処理をした品物の自然乾燥など、日本の常識では考えられません。ただ、「日本の常識は世界の非常識」。中国には、これらすべてのマイナス要因を飲み込んでしまうスケールの大きさと懐の深さがあります。中国では「中国流」にやるのが正しいのかもしれません。小耳にはさんだ話によると、中国では食べるのに困る人々が少ないそうです。地縁社会の団結が固いため、困った人を同郷の人々が助けてやる習慣があるそうです。このような国民性と政治的イデオロギーが払拭されたとき、中国の本当の急速な発展があるのかもしれません。そう考えると、本当に可能性を秘めた恐ろしい国です。現状としては30年前の日本のような国が、大河の流れのようにゆっくりと発展を遂げているように感じました。
張家界の観光も非常に素晴らしいものでした。現地に溢れるのは中国語かハングル語というくらい、日本人にとっては未開の観光地です。水墨画の世界のような岩山の美しさは筆舌しがたいものがありました。
最後に、今回の素晴らしい研修旅行のために尽力された関係各位の方々に厚く御礼を申し上げたいと思います。
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関西経営研究会 『生涯顧客を作る』 (株)ステップ 堤 芳亮 |
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(株)白洋舎大阪支店前で参加者集合 |
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大取喜想次氏 田中幸男氏 |
(株)白洋舎大阪支店見学では、7,000坪という広大な敷地にあり、ドライブスルー形式の店舗、リネン工場、そして昨年リニューアルされたばかりの工場は、今後ますます厳しくなるであろう経営環境に対応した工場であった。(1)環境対策(ドライ設備の地中にステンレス製のオイルパンを埋めているなど)(2)作業環境(工場内の空気を1時間に3回入れ替えるという換気設備や安全通路の確保など)(3)有効な資産活用(土地の賃貸しなど)(4)工場の合理化(ボイラーの電話回線を利用した無人管理)など新しい管理手法も取入れておられました。
大取喜想次(おおとり きそじ)氏のお話では、お客様へのアンケートは、あまりあてにならない。マーケティングとは、顧客に尋ねるのではなく、顧客の満足を高めるために自社の欠けている点を見つけ分析し、新しいアイデアを創出して明確なコンセプトを作り、そしてスタッフ全員で取組み品質やサービスに加える事が重要である。
最後の浪花楽笑(田中幸男)氏のお話を聞かせて頂いてまさに、この人こそ大阪商人!という感じの方で、お話を伺っている時も、笑い、感動、関心の連続で時間が過ぎるのがとても早く感じました。その中でも、特に信楽焼のたぬきの解説や「商は笑なり」「花よりも花を咲かせる土なれ」という言葉がとても印象に残りました。白洋舎の伊藤支店長のお話の中で、「今後のクリーニング需要は、2010年には3,410億円にまで減少する?」という予測をしているそうですし、【生涯顧客を創る】という事の大切さとヒントを今回の経営研究会を通じて感じる事ができました。 |
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