第22回 経営研究会REPORT

第22回経営研究会において、三重県伊勢市の株式会白清舎本杜工場および
玉城工場を見学しました。




本社工場は、テーブルクロスを中心に多品種高付加価値生産を目標とした日産14tのホテルリネンエ場で、その他にバーコード管理によるユニフォームレンタルや厨房白衣類、布団丸洗いを行っています。また、将来の玉城工場への導入を踏まえ、先に排水リサイクルシステムを導入し、MF膜により現在は60%の排水を再利用しています。玉城工場は、客室リネン専用の少品種大量生産の日産30tの工場で、自社開発の前サバキ機や高速投入機FD12および50m高速アイロナーを導入し、年間4倍の繁閑差に対応できる設備とスピードラインの工場となっています。そしてこの2つのリネン工場を、多品種高付加価値ラインと少品種大量生産ラインに分けることにより、品質向上とコストダウンを同時に実現した高効率の工場運営が行えるシステムとなっているのです。 見学後に辻村杜長の講演がありました。経営においては変わらぬ座標軸としての理念(哲学・自分の価値観)が必要であり、その理念を具体的にどの様にして実現するかについて、経営者は少なくとも幹部杜員にそれを明確に提示する義務があると語りました。そのために「環境方針」「品質方針」を明確に打ち出し、ISOのダブル取得、特に品質については、「品質とは単にお客様に提供する商品だけを意味するものではなく、納品から回収にいたるすべての作業の内容と納品する商品の物理的品質とが有機的に一体化したものが品質である。」との考えのもと、品質の向上=自杜ブランドの創造=顧客との信頼関係が得られるとの理念で経営を進めておられます。
生産性の向上による単なる価格競争激化への警鐘も含め、内容の深い講演でした。
(株式会杜エンパイアー 岩田成敏)
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